NGK History
沿革
日本に電気が普及し始めた明治中期。高電圧に耐えるがいしは輸入品に頼っていました。「国家への奉仕として、がいしを国産化しなければならない」。そんな使命から、一片のアメリカ製がいしを手掛かりに高圧がいしの研究開発が始められました。これが発端となって日本ガイシが設立され、暮らしや産業の発展にともなう電力の需要増大に応え超高圧・超高強度がいしを次々と開発してきました。今では、世界一のがいしメーカーとして、世界の電力供給を支えています。磁器がいしの生産で培った技術力は次世代インフラを支える世界初の大容量蓄電池や環境課題に応える自動車排ガス浄化用部品、化学工業を進展させる産業用機器、エレクトロニクスの発展を支える精密機器などを生み出しエネルギー、エコロジー、エレクトロニクスの分野の発展に貢献しています。NGKグループは独自のセラミック技術を核にこれからも社会のニーズに応える先進のものづくりで、世界の発展を支えていきます。
創業~
1969年
- 1919 日本陶器(現、ノリタケカンパニーリミテド)のがいし部門を分離し、「日本碍子」を設立
- 1923 ブッシングの生産を開始
- 1929 100万ボルト級の高電圧電気試験設備が完成
- 1931 化学工業用耐酸機器類の製造販売を開始
- 1934 名古屋市に散気板を納入、下水処理用曝気装置に使用される
- 1935 インドへ懸垂がいしを輸出(初の製品輸出)
- 1936 スパークプラグ部門を分離し、「日本特殊陶業」を設立
- 1942 愛知県半田市に「知多工場」竣工
- 1958 ベリリウム銅の製造販売を開始
- 1962 愛知県小牧市に「小牧工場」竣工
- 1963 「超高圧研究所」(現、電力技術研究所)竣工
- 1965 アメリカに「NGK INSULATORS OF AMERICA, LTD.」(現、NGK-LOCKE, INC.)を設立
- 1967 兵庫県尼崎市に上水汚泥脱水装置、大阪府堺市に下水汚泥脱水装置を納入
- 1968 カナダに「NGK INSULATORS OF CANADA, LTD.」を設立



1970年代
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1971
電子工業用セラミック部品の製造のための「ニチガイセラミックス」を設立
透光性アルミナセラミックス「ハイセラム」の製造販売を開始 - 1972 100万ボルト級試験変圧器用ブッシングを開発
- 1973 アメリカのGE社と合弁で「LOCKE INSULATORS, INC.」を設立
- 1974 東京都南多摩処理場に流動床式汚泥焼却装置を納入
- 1976 自動車排ガス浄化用触媒担体「ハニセラム」の製造販売を開始
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1977
ベルギーに「NGK-BAUDOUR S.A.」を設立
ベルギーに「NGK EUROPE S.A.」を設立 - 1978 日本原子力発電敦賀発電所に低レベル放射性廃棄物焼却装置を納入
- 1979 超高圧研究所(現、電力技術研究所)にUHV用がいし・がい管汚損試験設備完成


1980年代
- 1981 磁気ヘッド用フェライトの新製法を開発
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1985
ベルギーに「NGK CERAMICS EUROPES.A.」を設立し、ハニセラムの現地生産を開始
ドイツに「NGK EUROPE GmbH.」を設立 -
1986
社名表記を「日本ガイシ」に変更
ベリリウム銅生産のために、米国に「NGK METALS CORPORATION」を、フランスに「NGK Berylco France」を設立
日産自動車にセラミックターボチャージャーローターを納入 -
1987
バイオリアクターの販売を開始
ドイツのABB社と合弁で「ナステク」を設立し、NAS電池の研究を開始
インドネシアに合弁会社「P.T. WIKA-NGK INSULATORS」を設立し、配電用がいしの組立生産を開始 -
1988
懸垂がいしの生産累計が1億5,000万個達成
アメリカに「NGK CERAMICS USA, INC.」を設立し、ハニセラムの現地生産を開始 - 1989 ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)の生産を開始


1990年代
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1990
東京電力福島第1原子力発電所に不燃性雑固体廃棄物処理用高圧縮プレスを納入
「NGKオホーツク」を設立し、磁気ヘッドの生産を開始 -
1991
東京都南部処理プラントに旋回流式汚泥溶融設備を納入
総合分離膜装置の設計・製造のため「NGKフィルテック」を設立 - 1992 当社NAS電池の実用原型モデルによる系統連係運転が、東京電力川崎変電所で開始
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1993
オーストラリアに合弁会社「NGK STANGER PTY, LTD.」を設立し、配電自動化機器の現地生産を開始
変・送電用がいし部門においてISO9001の認証を取得
ベリリウム銅展伸材部門においてISO9002の認証を取得
大型触媒担体工場竣工 -
1994
環境監査制度を導入
アメリカに「NGK-LOCKE POLYMER INSULATORS, INC.」を設立 - 1995 世界最大級のがい管(全長11.5m)を用いたUHV送電用ガスブッシングを、東京電力新榛名変電所に納入
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1996
自動車用セラミックス部門においてISO9001の認証を取得
インドネシアにハニセラム生産のための「P.T. NGK CERAMICS INDONESIA」を設立
中国にがいし生産のための「NGK唐山電瓷有限公司」を設立
半導体製造装置用セラミックスの量産を開始
自動車排ガス用NOxセンサーの生産を開始 -
1997
中期経営計画「EXCEL−01」を策定
タイに窯道具生産のための「SIAM NGK TECHNOCERA CO., LTD.」を設立 -
1998
「日本ガイシ留学生基金」を設立
3事業所(名古屋、知多、小牧)同時にISO14001の認証を取得
インクジェットプリンター用圧電マイクロアクチュエーターの生産を開始 -
1999
ハニセラムの生産累計 4億個達成
エンジニアリング事業本部がISO14001の認証を取得
「NGK International House」(現日本ガイシインターナショナルハウス、留学生用宿舎)完成

実用原型モデル

2000年代
- 2000 南アフリカにハニセラム生産のための「NGK CERAMICS SOUTH AFRICA (PTY) LTD.」を設立
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2001
グラスライニング機器で仏ディートリヒ社と事業提携
世界初の圧電セラミックディスプレイを開発
中国にハニセラム、DPF生産のための「NGK(蘇州)環保陶瓷有限公司」と、燃焼装置生産のための「NGK(蘇州)精細陶瓷器具有限公司」を設立
ハニセラムの生産累計5億個達成 -
2002
エレクトロニクス事業本部電子部門と関連グループ会社3社が共同でISO14001の認証を取得
アメリカの半導体製造装置用モジュールメーカーFMI社の経営権を取得
中期経営計画「2002中期経営計画」を策定
家庭用浄水器「C1」発売 -
2003
旭テックの株式を譲渡
インドにがいし生産のための「BIRLA NGK INSULATORS PVT. LTD.」を設立
ポーランドにDPF、大型ハニセラム生産のための「NGK CERAMICS POLSKA SP. Z O.O.」を設立
NAS電池の量産を開始 -
2004
NAS電池の開発と実用化で大河内記念生産特賞を受賞
セラミック膜浄水システムをOEM供給
国内最大規模のセラミック膜浄水システムを福井県から受注 -
2005
愛・地球博に「NGKウォーターラボ・水のふしぎ研究室」を出展
取締役会を改革し、執行役員制度を導入
HDDヘッド用圧電マイクロアクチュエーターを開発 -
2006
人材育成を目的とする「NGK人財開発」を設立
中国に変電がいし生産のための「NGK(蘇州)電瓷有限公司」を設立
アメリカ・AEP社でNAS電池が海外初の商用稼動を開始
小牧事業所でSiC製DPF増産体制を確立
世界最大級の「サブナノセラミック膜」を開発 -
2007
「鳥羽総合研修センター」が完成
環境装置事業を「NGK水環境システムズ」として分社
名古屋市総合体育館のネーミングライツを取得
世界最大のナノセラミック膜を開発 -
2008
メキシコにコージェライト製DPFと大型ハニセラム生産のための「NGK CERAMICS MEXICO, S. de R. L. de C. V.」を設立
NGK水環境システムズと富士電機水環境システムズとの合併会社「メタウォーター」設立
高精度NOxセンサーを開発
石川県能美市にハニセラム生産拠点の新設を決定 -
2009
UAEアブダビ水利電力庁、アメリカ・ニューヨーク市などからNAS電池を受注
ハニセラムが国立科学博物館の重要科学技術史資料に登録
NAS電池が「eco japan cup 2009」で「環境ビジネスアワード」を受賞




2010年代
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2010
イギリスでのNAS電池を用いた共同プロジェクトに基本合意
アメリカの半導体製造装置用金属部品メーカーの事業を買収
NOxセンサーが「PACEアワード」を受賞
業務用高性能ビルトイン浄水器「C1 MASTER(シー・ワン マスター)」を発売 -
2011
名古屋工業大学内に「日本ガイシ イノベーション研究所」を設立
石川工場と「NGK CERAMICS MEXICO, S. de R. L. de C. V.」が生産を開始
ハニセラムの生産累計10億個を達成 -
2012
アメリカの産業ガスメーカーから半導体製造装置関連事業を買収
超高輝度LED光源用窒化ガリウムウエハーを開発
波長制御乾燥システムを開発
ガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)の生産を開始
「エナジーサポート」(連結子会社)を完全子会社化 -
2013
イタリアにNAS電池のプロジェクト支援のための「NGK ITALY S.r.l.」を設立
高強度・高導電性のジルコニウム銅ワイヤーを開発 -
2014
ポーランドでコージェライト製大型ハニセラムの生産を開始
NOxセンサーの生産能力を1.5倍に増強
複合ウエハーの生産を開始 -
2015
電子工業用セラミックスを製造・販売する「NGKエレクトロデバイス」を子会社化
インドに現地法人「NGK TECHNOLOGIES INDIA PVT. LTD.」を設立
タイにハニセラム、DPF生産のための「NGK CERAMICS (THAILAND) CO., LTD.」を設立 -
2016
ポーランドでGPFの生産を開始
中国でのGPF生産を決定(2018年生産開始予定)
ニッケルすず銅製品の量産を開始 -
2018
窒化ガリウム(GaN)ウエハー「FGAN」と紫外LED用マイクロレンズを事業化
ハニセラムの生産累計15億個を達成 -
2019
NGKグループ理念を制定
チップ型セラミックス二次電池「EnerCera」シリーズを事業化


2020年以降
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2021
中長期ビジョン「NGKグループビジョン Road to 2050」を策定
「NGKグループ環境ビジョン」を策定